非SEOアクセス・コンバージョン率アップ研究

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MastodonでSEOに有益なリンクを稼ごうとしておそらく上手くいかなかった件

Twitterに代わるマイクロブログサービスとして、Mastodonマストドンがここのところ話題となっている。アーリーアダプターとなったいち学生が運営するインスタンス、mstdn.jpや、ニコニコ動画を運営するドワンゴインスタンスfriends.nico、それからイラストコミュニケーションサービスのpixivのインスタンスpawoo.netなど国内のインスタンスも充実して、現在ではこの3インスタンスのユーザ数合計だけでも21万アカウント以上の登録があるという(参考データ:https://instances.mastodon.xyz/list)。

TwitterMastodonの仕様上の違い

TwitterMastodonの違いだが、なんといっても重要なのは前者がソースコードを公にしていないプロプライエタリなソフトウェアであるのに対し、Mastodonの場合はユーザが自由にソースコードを閲覧し、場合によってはカスタマイズして利用することの出来るライセンスで配布されているソフトウェアであるということである。Twitterの場合、大元のプログラムで何かしら変更があったとしてもユーザはそれを完全には検知できない。一方、ソースコード公開義務のあるAGPLライセンスのMastodonでは、ソフトウェアに対する変更を公開しないとライセンス違反となるため、検知できる可能性が比較的高い。

さらに、ソフトウェア部分以外の違いとして、TwitterのソフトウェアによってTwitterマイクロブログサービスを運営するのはTwitter社ただ1社であり、同サービスを利用して公開したツイート等の財産について、Twitter社のポリシーに反すると判断された場合ユーザ側の公開権利は保証され続けない。一方Mastodonの場合には、インスタンスの運営者は無数に居るため、あるインスタンスのポリシーに引っかかるようであれば別のインスタンスに移動すれば良く、また自身がインスタンスを立てることにより自身の財産と権利を保証しつつサービスを利用し続けることも出来る。

MastodonSEOに活用できないか、と思った理由

そんなわけで、噛み砕いて言うならば普段からTwitterで毒にも薬にも財産にもならない発言をしているユーザにとっては、Mastodonに積極的に移行する理由は無い。どちらかというとユーザ目線でのメリットを感じて移行が取り沙汰されたというよりは、Twitterのようなマイクロブログサービスのソースをいじってみたいとか、サービスの管理者側に立ってみたいとかいった開発者・運営者側の思惑が寄り集まって、国内での異様なブームが形成されていった感がある。

で、私としては今回のブームはスルーするべきだろうと考えていたのだが、ふとした思いつきで、このMastodonのソースを自由に改竄した上で既存の大きなネットワークに投稿が出来るという性質は、上手く利用するとSEOに役立てることができるのではないか、と気付いた。

具体的には、外部から対象となるサイトへの、評価を上げるリンクの獲得である。Twitterでもそのようなことはできるのだが、大体下図のようなイメージになる。

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結論:あんまりオイシくない!となっているのは、まずTwitterから発せられたリンクに自動的に付与されるrel="nofollow"属性のせいであり、このnofollow属性が付くことによって、検索エンジンに対して「このリンクはページの評価上おおむね無視しちゃって下さい」というメッセージが与えられているのである。

もう一点。たとえばさくらアカウントをA、B、Cと3つ作成して、それぞれのアカウントからリンクを発したとして、リンク元ドメインtwitter.comという同一ドメインである。リンク先の評価を上げるためには、なるべく広範なドメインから別々にリンクを貰っていた方が、検索エンジンの覚えもめでたい。理想を言うならば、twitter.comからは得られるギリギリまでリンクの恩恵を貰いつつ、拡散によって他のドメインからもリンクの恩恵が加算される、そんな効果を期待したいのである。

Mastodonのソースを少しいじってみよう

rel="nofollow"が自動的に付いてしまう問題を①、リンク元ドメインがばらけない問題を②とするならば、②についてはMastodonのアカウントをほうぼうのインスタンスに作成してそこからリンクを貼ることによって解決する。ただもし①の問題を自分で立てたインスタンスソースコードをいじることで解決し、nofollowのないリンクのついたトゥート(Twitterにおけるツイート)を上手くMastodonのネットワークに潜り込ませることが出来たのならば、各インスタンスに作成したさくらアカウントから該当トゥートをブースト(Twitterにおけるリツイート)することで、どのドメインからもnofollowのついてないリンクが獲得できるのではないか、と考えた。

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というわけで、早速手許の環境にMastodonのソースを落としてくる。ローカル環境でテストが出来れば良いので、Dockerの仮想環境上でビルドする。やり方については、以下のサイトを参考にさせていただいた。

ai-create.net

初回ビルドと仕様の確認

まず、ソースコードをいじらずにそのままビルド。途中失敗してエラーが何回か出たけれども、再起動や再ビルドでなんとか起動にこぎつけた。

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ローカルの管理画面上で、トゥートの投稿やローカルタイムライン、連合タイムラインのチェックができる。試しにリンク付きトゥートを一つ投稿して、この管理画面上でのリンクのソースを覗いてみる。

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管理画面上でのリンクには、rel="noopener"というTabnabbingを防ぐための属性は付いているが、rel="nofollow"が付与されていない。つまりデータベースに格納された地の文の時点で、リンクにnofollow属性がついてしまうわけではない。

一方、このアカウントにhttps://サーバ名/@アカウント名という形のアドレスでアクセスした時のプロフィールページでは、リンクがrel="nofollow noopener"となっている。

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おそらくデータベースにある地のリンクを、プロフィールページなど外部公開する際にnofollowをつける成形処理が噛んでいるのだろう。

ソースコードをいじって再ビルド

一旦ビルドしたMastodonをここで破棄して、ソースコードをいじって再ビルドである。とは言うものの、Rubyのソースなどいじったことはないのである。処理の依存関係が分からないので、Mastodonフォルダ以下をnofollowで検索して、それっぽい処理を行っている箇所を探す。

どうやらmastodon/app/lib/formatter.rbの57行目において、rel: 'nofollow noopener'と指定しているようである。このnofollowだけを削って、rel: 'noopener'として保存。再ビルド。

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これでリンクを含んだトゥートをしたらどうなるだろうか。再びプロフィールページに飛んで、該当部分のソースを見る。

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ちゃんとrel="noopener"だけになっているのである。これでプロフィールページ上のリンクからnofollowを外すことが出来た。

ただ、この再ビルドによってソースコード中でのnofollow指定を外す前に行ったトゥートのリンクについてもnofollowが外れていたので、結局リンクに対する成形処理が起こるタイミングは、検索エンジンのクロールが期待できる外部向けページが発行される際であり、つまりいかに自分のインスタンスnofollowリンクのつもりで流そうが、ブーストする側のformatter.rbからnofollow指定が落ちていない限り、nofollowは付与されてしまう、ということが分かった。

結論:上手くいかない

Mastodonの存在と仕様を最初に耳にしたとき、真っ先に思いついたのはマイクロブログの大きなネットワークに個人運営・個人ビルドのインスタンスを参加させることで毒でも流されたらどうするの?ということであった。それがユーザ目線での生理的な忌避感に繋がっていたのだけれども、今回の記事では毒を流す側の目線に立ってみてどのようなことができるか考えて、正直結構ワクワクした。

つまり、Mastodonに現在積極的に飛びついて皆さんやりましょうやりましょうと唱和している方々って、TwitterからMastodonが主導権を奪ったときに、どのような毒が流せるだろうか、とワクワクしている人達だと思う。程度の差こそあれ。

というわけで、個人的にはユーザ目線での忌避感をこれからも大事にしていきたいと思うのでした。まあそんなことより、今回のエントリに書いたリンク獲得のイメージで、もう少し上手いやり方があったら教えて下さい。nofollowについて上手く解決できなかったけれども、リンク元ドメインが分散できるとか、リンク周辺のテキスト文字数に500文字という余裕があるとか、Mastodonなりのメリットは存在するので、そこのところも上手く解決できれば今後活用の途も開けるのでは、と思うのですよ。

 

(追記)

突き詰めると、Twitter::Autolinkを騙す不正な入力ができるかということになりそう。そしてそれは結構難しそう?

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