非SEOアクセス・コンバージョン率アップ研究

ブログやWEBサイトのアクセス数を上げる方法、広告クリックやお問い合わせ件数を増やすコンバージョン率アップの手段を考えましょう。SEO以外で!

はてなブログのアクセス解析ではなく、Googleアナリティクスを使おう

WEBサイトのアクセス・コンバージョン率アップを目指す場合、大切なプロセスであると言えるのが、サイトにどれくらいの訪問者があり、どういった流入経路が多く使われているかといったような分析です。

分析を行うためには相応に機能を持ったツールを使わなければなりませんが、はてなブログには標準で付いているアクセス解析ツールの他に、機能強化版(有料)のはてなカウンター、そしてGoogleが提供するGoogleアナリティクスを利用することの出来る仕組みが用意してあります。

3種類のツールが使えるようになっているのは、特段の設定を済ませずアクセス数だけ把握できれば良いというライトユーザー需要がある一方、もっと突っ込んだ分析をしたいという需要もあるからでしょう。特にGoogleアナリティクスというのは、WEBマーケティング担当者の仕事がその上に成り立っていると言ってよいほど必須のツールで、サイトを立ち上げたら迷うこと無くすぐに設定するものです。

何故それほどGoogleアナリティクスが重要なのか、どうしてはてなブログ標準のアクセス解析ではいけないのか、いくつかポイントを挙げて説明しましょう。

(実は当初はてなカウンターの存在を忘れていたもので…無料で使えるアクセス解析として、標準アクセス解析Googleアナリティクスの比較記事としてお読み下さい)

はてなブログアクセス解析はPV数のみカウント

はてなブログアクセス解析に現れる、"アクセス数"という数字。これはブログにやって来た訪問者の数を表していません。あくまで数字として表示されるのは、訪問者が見たページ数の合計である、PV数です。

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訪問者数とPV数のそれぞれの考え方については以前説明しましたが、どちらもWEBサイト運営上で参考となる数字です。PV数のみですと、1人の人が長居して50ページを閲覧した日と、50人の人が来てそれぞれ1ページだけ閲覧した日とのアクセス傾向の違いが分かりません。そして、アクセス傾向が分からないと、どのようにWEBサイトを改善していけば良いかといった方針が決められないのです。Googleアナリティクスの場合、PV数だけでなく、訪問者数をカウントして表示してくれます。また、リピーターについての重複カウントをしない、WEBサイトのユーザ数という表示をしてくれるので、たとえばこれまでと違うジャンルの話題を扱った時にどれほど新規訪問者が来てくれるかといった分析も可能になります。

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はてなブログのアクセス傾向はSSL検索の割合がわからない

はてなブログのアクセス傾向をチェックしていると、Yahoo!でキーワードを入れて検索してきた訪問者が多く、Googleからはあまり来ないという印象を受けるかもしれません。実は、アクセス傾向というところで表示されるキーワードには、Googleにログインしている状態で検索されるキーワードは表示されず、カウントもされていないのです。

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Yahoo!検索の割合51%に比べて、Google検索の割合が4%となっていますが、これはYahoo!の検索数とGoogleのログインしていない状態での検索数を比べて表示しているに過ぎません。

何故このようなことになっているかといいますと、Googleにログインした状態で行われる検索というのは、個人情報保護のため少なくとも暗号化がされており、キーワードが解析ソフトに対して公表されていない検索だからです。この問題はGoogleアナリティクスでも現れます。

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(not provided)と表示されている部分が、ユーザの検索キーワードが暗号化されているという状態を示しています。この例を見て分かるように、Google検索では暗号化されたキーワードというのが最も割合が多くなっています。

Googleアナリティクスでも分析が及ばないということで、はてなブログアクセス解析だけの短所ということにはならないように思えますが、少なくともGoogleアナリティクスの場合は暗号化された検索の数を表示してくれるので、自分のサイトがGoogle八分になっているのではないということが分かります。一方、はてなブログアクセス解析の表示だけ見ると、Googleからの訪問者数が少ないことに対して何か対策をとらなければならないように思えてしまうかもしれません。

(こちらは、有料版のはてなカウンターでは解決していると耳にしました)

Googleアナリティクスでは高度な分析が出来る

はてなブログアクセス解析の短所というわけではなく、Googleアナリティクスの長所を列挙していく形になりますが、高度な分析ができるために、WEBサイトの改善方針が立て易くなるという例をいくつか出します。

ユーザの地域・年齢・性別・環境などデータが出る

たとえば地域密着型サービスなどやっていますと、地域内からのアクセスと地域外からのアクセスで、コンバージョン率が有意に違うということになります。そこで、WEB サイトがちゃんと地域内からの訪問者を集めることができているのかチェックが必要です。Googleアナリティクスの場合、ユーザの地域をプロバイダからある程度割り出してくれますので、そういったことが容易に行えます。また、年齢や性別といった要素の推定も行ってくれます。これは参考程度ですが、商品が訴求する年齢や性別と著しく離れた訪問者ばかり集まっていると分かれば、対策に繋げることが出来ます。

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環境というのは、画面解像度からOSから色々判別してくれるのですが、最も注視したいのはPCとモバイルの割合。訪問者の多くがモバイル環境であった場合、たとえばPCに合わせたサイトの広告はクリックされにくくなります。その場合は、モバイルサイトを用意して対応するなどの対策が必要となってきます。

(地域・環境については、はてなカウンターではクリア済ですかね)

特定匿名ユーザのサイト内行動等が追える

少し前に出した例ですが、1人の訪問者が50ページを閲覧していた場合、どうしてそのような行動をとったのか、その特定の匿名者の行動・性質などを知りたくなるでしょう。こういった特定者の行動についてもGoogleアナリティクスで追うことが出来るのです。もしその特定者のデータを見た結果、自分と同じ地域で、しかもサイトに何度も足を運ぶリピーターであった場合は、もしかしたら知り合いの誰かが、アクセス数を増やそうと奔走してくれているのかもしれない…そんな予想をすることも可能です。

過去の特定期間を取り出し、アクセス状況を見ることが出来る

たとえば1週間限定の集客プロモーションをうって、その結果をデータで見たいという時に、標準のアクセス解析ですと期間を取り出して見ることが出来ません。こうしたデータの抽出も、Googleアナリティクスではできます。

(これもおそらく、はてなカウンターで実現しているでしょう)

WEBサイトのコンバージョンを設定して、達成率や経路を調べることができる

たとえば特定ページへのアクセスを目標と設定して、訪問者全体におけるその目標への到達率を算出したり、目標に到達した訪問者に絞ってデータをチェックすることが可能です。もし特定のサイトからのリンク経由で流入した訪問者が、極めて高い目標到達率を示すのであれば、新しく外部サイトからのリンクを貼る際にどういった形で行えば効率的にコンバージョンとなるかがわかりますね。このように、コンバージョンを基準にした解析が行えることが、Googleアナリティクスがただのアクセス解析にとどまらないところです。

Googleアナリティクスを導入しよう

数々の便利な機能をもつGoogleアナリティクスですが、導入の手順はそれ程難解ではありません。Googleのアカウントを持っているなら、Googleアナリティクスのページからアカウント作成を選び、申し込み→サイト情報を入力というように進み、トラッキングコードというコードが表示されたら、それをWEBサイトのhead閉じタグの直前に貼り付けるだけです。

head閉じタグの時点で、head部分を弄れないレンタルサーバの場合やhtmlが全く分からないユーザは躓いてしまいますが、はてなブログの場合にはそういったユーザでも容易に導入ができるようになっています。

管理画面左メニューから設定を選び、遷移したページの詳細設定タブを表示。スクロールしていくとアクセス解析の部分にGoogleアナリティクス埋め込みというフィールドがありますので、先程Googleアナリティクス上でトラッキングコードが表示されていた上にあったラッキングIDという英数字の組み合わせ(UA-xxxxxxxx-x)をフィールドに入れて変更を確定するだけです。

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以上で設定が完了となり、次回からはアナリティクス画面でログインを押すと、WEBサイト分析の画面に遷移します。

 

今回紹介した内容はGoogleアナリティクスの機能のほんの一端に過ぎません。組み合わせ次第でもっと複雑な分析もでき、サイトの改善に繋げることができます。はてなブログだけでなく、他のサービスで運営しているWEBサイトの場合にもあてはまりますが、Googleアナリティクスの導入によって標準で付いているアクセス解析の数字を信じて毎日一喜一憂している状態を脱出し、攻めのWEBサイト運営ができるようになります。アクセス・コンバージョン率アップの第一歩と言えますので、Googleアナリティクスを是非導入してみてください。

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