非SEOアクセス・コンバージョン率アップ研究

ブログやWEBサイトのアクセス数を上げる方法、広告クリックやお問い合わせ件数を増やすコンバージョン率アップの手段を考えましょう。SEO以外で!

SEOの集客にしろそうでないにしろ、サイトは軽く作った方がよい

WEBサイトは軽くあった方が良い、というのは何の綺麗事でも理想論でもなく、現実的に重いサイトというのは、サイト運営者側の運営意図に対して機会損失となることが多い。

コンバージョンにおける損失

まず、重いサイトというものは訪問者がコンバージョンに至る可能性を下げるだろう。考えてもみてほしい。画像を沢山使ってアニメーションコンテンツがひっきりなしに動き、一動作一動作についてスクリプトが発火する、そのようなサイトに訪れて、利用者が最も軽快でストレスの無いページ遷移を得ることの出来る部分はどこだろうか?それはブラウザの"戻る"ボタンである。利用者が感じる重いコンテンツへのフラストレーションは、サイトを離脱することで解消される。ブラウザの戻るボタンをクリックされると利益が上がる収益構造でない限り、すぐに対策を行わせるべきだ。

SEOにおけるディスアドバンテージ

また、重いコンテンツのあるWEBサイトというものは、検索エンジンがサイトのコンテンツを拾って適切な検索クエリに結びつけるようにするという一連の流れを阻害することになる。検索エンジンのロボットがサイトを訪れて行う活動がタイムアウトしてしまうと、中途半端な結果を持ち帰らせてしまうことになる。つまり、ロングテールSEOのためにコンテンツを充実させても、検索エンジンは知らぬ存ぜずである。WEBサイトの順位は低いままであり続けるだろう。

重いサイトが何故出来るか

そうした明確な欠点があるのに、何故重いサイトが世に生まれ続けるのだろうか。それはWEBサイトの作成者側の問題よりも、納品後の管理者のリテラシーに問題の根源がある場合が多い。

たとえば、最近発見した実例であるが、自治体の観光協会ホームページとして既存のパッケージ製品が使われていた。観光協会側の人間がWEBサイトの背景や画像などカスタマイズをできるようになっている商品のようであったが、サイトの背景として入れられていた画像のサイズが4.5MB、その他の画像も、iPhoneのカメラで撮影したJPEGをそのまま使用といったような画像サイズのものが使われていた。

おそらく画像の投稿システムの方で、アップロード画像サイズを制限するか動的にサムネイルを生成するかなどしないと、次期iPhoneが超高画質カメラを採用したとしたら、きっとその観光協会サイトの背景も超高画質になるだろう(笑)。その製品はレスポンシブデザインを謳ったものであったが、スマートフォンでチェックしてみると要素のCSSを変更するタイプのものであったため、高画質の背景がスマートフォンの回線に引っかかり、ページが一向に表示されていなかった。

軽いサイトの重要性はスマホを引き合いにして訴える

WEB制作者の立場としては、リテラシーの高くない顧客に対して軽いサイトの重要性を訴えるのは難儀である。とにかく見た目を豪華にする方向で提案するのが楽であるし、軽快なフラットデザインのサイトというのはともすると安っぽく見えて訴求力が無い。

ただ、以前より状況が好転したと言えるのは、提案の時点でスマホタブレットで実際にサイトを閲覧してみて、重いサイトが低速回線で致命的になるということを実演できるということだ。

勿論、軽快な動作を売りに製品を売り上げたら、その後「売り文句と違うではないか」と苦情が出ないよう、ユーザが重いコンテンツを追加することを妨げないといけない。何のインフォームも無しに使わせたままにしておくと、その後自社製品のイメージは落ちる一方になるだろう。