非SEOアクセス・コンバージョン率アップ研究

ブログやWEBサイトのアクセス数を上げる方法、広告クリックやお問い合わせ件数を増やすコンバージョン率アップの手段を考えましょう。SEO以外で!

はてなブログでzenback登録→検索結果に出なくなる(seo的逆効果)

はてなブログの標準機能として、記事下に各種ソーシャルボタンやzenbackなどのパーツをつけることが出来るというものがある。zenbackにサイトを登録する場合、通常であればメールアドレスとパスワードを登録して、さらにパーツを貼り付けるサイトのアドレスを送信しなければならない。はてなブログの場合、これを代行して行う為、文字通りワンクリックでzenbackとの連携が可能になる。心理的障壁が低い。

zenbackに登録するとどうなるか

zenbackに登録することで、自分のブログの記事の下に関連記事が表示できる。他サイトの記事へのリンクもつくのだが、自サイト記事も画像サムネイル付きで表示してくれる為、はてなブログに無い関連記事表示機能の実現手段ともなる。

zenbackに送信された記事は、zenbackキーワーズというキーワードのリンク集にリンクが貼られるようになる。たとえば、「秦野市」というキーワードが検出された記事は、zenbackの「秦野市」キーワードのページからリンクが貼られることになり、検索順位が高いページからの流入効果が期待できるようになる。通常個人ブログが「秦野市」というキーワードで高い位置につけることは無いが、zenbackを間に挟むことで、検索結果の上位しかチェックしないWEB閲覧者がブログにやってくるという現象が期待できるのである。

zenbackからの流入実数

検索結果の上位から流入してくれるならば、ページのアクセス数も劇的に増えることだろう。そう思って導入すると、実際はなかなか期待通りにはいかない。そもそも月間3000ヒット程度である秦野でSEOなどしつつ神奈川県ネタブログにおいて導入したところ、一ヶ月でzenbackからの流入は5ヒットに満たない数であった。さらに、アクセスアップの足しにならないだけならともかく、その内に真逆の効果が出始めた。

zenbackはオリジナルコンテンツになりすます

Googleの提供するWEBマスターツールにおける、zenback導入前後の検索結果表示数の変化をスクリーンショットに撮った。

f:id:hadanon:20140409213927p:plain

このとおり、zenback導入タイミングに合わせて検索結果として表示されなくなってしまっている。

原因を分析するヒントとなるのは、それまで検索結果上位に表示されていたキーワードで検索したときに、オリジナルのブログがヒットしなくなり、zenbackキーワーズに抽出されたブログの文章がヒットするようになっていたということ。

Googleはいわゆるコピーコンテンツについて、オリジナルの文章をコピーしたページを検索結果に出さないようにして、検索のクオリティを保っている。通常であればオリジナルコンテンツがあるサイトと、そのコンテンツをコピーしたサイトがあったとき、コピーサイトを不正と判断してペナルティを与えるのだが、zenbackに関してはドメインの強さや被リンクの多さもあって、文章コピー先のzenbakキーワーズのページをオリジナルと判定してしまったようなのである。庇を貸して母屋を取られてしまったようなものだ。

zenbackを解除する

そこで、対策を講じる為に、はてなブログのzenback送信チェックボックスを外してみた。それでも、一週間程は変化が無く、zenbackキーワーズからのリンクが貼られて残っている。そこでさらに、zenbackの担当者に問い合わせて、zenbackに貯められたコンテンツを削除してもらうよう要請した。要請から丸一日程で担当者から対応したとの連絡が入り、さらに一日程待つとzenbackキーワーズページからのリンクが無くなっていた。

ただし、Googleによる検索結果のキャッシュ期間があるため、さらに一週間程はキーワードで検索時の一覧画面に、オリジナルサイトの文章中のキーワードがハイライトされて並んでいた。

さらに一週間程待ったと思うが、zenbackがヒットしなくなり、Googleのキャッシュからも落ちたと判断ができた。けれども、一度落ちたオリジナルサイトの検索順位が回復せず、アクセス数が低調なままになっている。zenback以前は高順位で表示されたキーワードでも、表示されない。コピーサイトの烙印だけが押されたまま残ってしまっている状態だ。

zenbackが逆効果となった理由の考察

zenbackを入れて、今回の現象と同じく検索結果に表示されなくなったというケースはぼちぼち見かけるが、多数派というわけでは無さそうである。つまり、ある種の条件が重なったときに、zenbackが逆効果となるのではないかと思われる。

今回この現象が起きたサイトについては、zenbackキーワーズページに掲載されているサイトの殆どがうちのサイトというケースが多々あった。たとえば、キーワード「秦野市」など。つまり、キーワード「秦野市」のページのコンテンツの殆どはオリジナルサイトと一致しており、Googleとしてはこの2つのページを両方検索結果に出すことがクオリティの低下に繋がると判断していたのだろう(判断が機械的なものであるにしろ)。

つまり、専門性が高く、扱う話題について同様に発信しているサイトが少ないというケースで、このようにコピーサイト認定がされてしまい易いというのはまず一つの予想だ。

それ以外の予想としては、zenbackのキーワードページ単体よりもオリジナルサイトに向けられたリンクが少なかった為、コピーサイトと見なされた可能性もあるかと思う。

ちなみに、オリジナルサイトのコンテンツが著しく少なかったから、あるいは開設間もなかったから評価が下げられたという可能性は一切無い。既に150エントリ程は書いて用意していたので。

いずれにしろ、完全にオリジナルのサイトを後からコピーしたサイトの方が検索結果で上位になるという現象にはお目にかかったことが無かったため、こういう事が実際に起こりうるという勉強にはなった(上手くすれば、他人のコンテンツをコピーしてオリジナルページよりも上位に出す事が可能という事ですよ?zenbackがそれをやって商売にしているのではという気もするけれど)。

zenbackは入れた方が良いのか

zenbackを導入した方が良いのかであるが、上記のような逆効果があり得るということも考慮した上で、検索エンジンからの流入と比べて大量の流入効果が期待できる場合は、入れても良いという事になるだろう。

たとえばアクセス解析データで、検索エンジンからの流入が元々非常に少ない場合には、zenbackを導入しても特にデメリットが無い。

また、自分のサイトが扱っている話題が、他のサイトでも多く扱われているものであるならば、コピーコンテンツ扱いされる可能性は低くなるかもしれない。その上、zenbackキーワードページ以外の同じ話題を扱ったサイトからのリンクも稼げるので(一応、このリンクはnofollowとなることに注意)、アクセス数収支としてはトータルでプラスになる可能性もある。導入してみるのも良いだろう。

 

まあ、はてなブログが標準機能で関連記事表示をつければzenbackは外せるのにというケースも多そうではある。はたして関連記事表示はそこまで実装が難しいものなのか。