非SEOアクセス・コンバージョン率アップ研究

ブログやWEBサイトのアクセス数を上げる方法、広告クリックやお問い合わせ件数を増やすコンバージョン率アップの手段を考えましょう。SEO以外で!

はてなブログのアクセス解析ではなく、Googleアナリティクスを使おう

WEBサイトのアクセス・コンバージョン率アップを目指す場合、大切なプロセスであると言えるのが、サイトにどれくらいの訪問者があり、どういった流入経路が多く使われているかといったような分析です。

分析を行うためには相応に機能を持ったツールを使わなければなりませんが、はてなブログには標準で付いているアクセス解析ツールの他に、機能強化版(有料)のはてなカウンター、そしてGoogleが提供するGoogleアナリティクスを利用することの出来る仕組みが用意してあります。

3種類のツールが使えるようになっているのは、特段の設定を済ませずアクセス数だけ把握できれば良いというライトユーザー需要がある一方、もっと突っ込んだ分析をしたいという需要もあるからでしょう。特にGoogleアナリティクスというのは、WEBマーケティング担当者の仕事がその上に成り立っていると言ってよいほど必須のツールで、サイトを立ち上げたら迷うこと無くすぐに設定するものです。

何故それほどGoogleアナリティクスが重要なのか、どうしてはてなブログ標準のアクセス解析ではいけないのか、いくつかポイントを挙げて説明しましょう。

(実は当初はてなカウンターの存在を忘れていたもので…無料で使えるアクセス解析として、標準アクセス解析Googleアナリティクスの比較記事としてお読み下さい)

はてなブログアクセス解析はPV数のみカウント

はてなブログアクセス解析に現れる、"アクセス数"という数字。これはブログにやって来た訪問者の数を表していません。あくまで数字として表示されるのは、訪問者が見たページ数の合計である、PV数です。

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訪問者数とPV数のそれぞれの考え方については以前説明しましたが、どちらもWEBサイト運営上で参考となる数字です。PV数のみですと、1人の人が長居して50ページを閲覧した日と、50人の人が来てそれぞれ1ページだけ閲覧した日とのアクセス傾向の違いが分かりません。そして、アクセス傾向が分からないと、どのようにWEBサイトを改善していけば良いかといった方針が決められないのです。Googleアナリティクスの場合、PV数だけでなく、訪問者数をカウントして表示してくれます。また、リピーターについての重複カウントをしない、WEBサイトのユーザ数という表示をしてくれるので、たとえばこれまでと違うジャンルの話題を扱った時にどれほど新規訪問者が来てくれるかといった分析も可能になります。

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はてなブログのアクセス傾向はSSL検索の割合がわからない

はてなブログのアクセス傾向をチェックしていると、Yahoo!でキーワードを入れて検索してきた訪問者が多く、Googleからはあまり来ないという印象を受けるかもしれません。実は、アクセス傾向というところで表示されるキーワードには、Googleにログインしている状態で検索されるキーワードは表示されず、カウントもされていないのです。

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Yahoo!検索の割合51%に比べて、Google検索の割合が4%となっていますが、これはYahoo!の検索数とGoogleのログインしていない状態での検索数を比べて表示しているに過ぎません。

何故このようなことになっているかといいますと、Googleにログインした状態で行われる検索というのは、個人情報保護のため少なくとも暗号化がされており、キーワードが解析ソフトに対して公表されていない検索だからです。この問題はGoogleアナリティクスでも現れます。

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(not provided)と表示されている部分が、ユーザの検索キーワードが暗号化されているという状態を示しています。この例を見て分かるように、Google検索では暗号化されたキーワードというのが最も割合が多くなっています。

Googleアナリティクスでも分析が及ばないということで、はてなブログアクセス解析だけの短所ということにはならないように思えますが、少なくともGoogleアナリティクスの場合は暗号化された検索の数を表示してくれるので、自分のサイトがGoogle八分になっているのではないということが分かります。一方、はてなブログアクセス解析の表示だけ見ると、Googleからの訪問者数が少ないことに対して何か対策をとらなければならないように思えてしまうかもしれません。

(こちらは、有料版のはてなカウンターでは解決していると耳にしました)

Googleアナリティクスでは高度な分析が出来る

はてなブログアクセス解析の短所というわけではなく、Googleアナリティクスの長所を列挙していく形になりますが、高度な分析ができるために、WEBサイトの改善方針が立て易くなるという例をいくつか出します。

ユーザの地域・年齢・性別・環境などデータが出る

たとえば地域密着型サービスなどやっていますと、地域内からのアクセスと地域外からのアクセスで、コンバージョン率が有意に違うということになります。そこで、WEB サイトがちゃんと地域内からの訪問者を集めることができているのかチェックが必要です。Googleアナリティクスの場合、ユーザの地域をプロバイダからある程度割り出してくれますので、そういったことが容易に行えます。また、年齢や性別といった要素の推定も行ってくれます。これは参考程度ですが、商品が訴求する年齢や性別と著しく離れた訪問者ばかり集まっていると分かれば、対策に繋げることが出来ます。

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環境というのは、画面解像度からOSから色々判別してくれるのですが、最も注視したいのはPCとモバイルの割合。訪問者の多くがモバイル環境であった場合、たとえばPCに合わせたサイトの広告はクリックされにくくなります。その場合は、モバイルサイトを用意して対応するなどの対策が必要となってきます。

(地域・環境については、はてなカウンターではクリア済ですかね)

特定匿名ユーザのサイト内行動等が追える

少し前に出した例ですが、1人の訪問者が50ページを閲覧していた場合、どうしてそのような行動をとったのか、その特定の匿名者の行動・性質などを知りたくなるでしょう。こういった特定者の行動についてもGoogleアナリティクスで追うことが出来るのです。もしその特定者のデータを見た結果、自分と同じ地域で、しかもサイトに何度も足を運ぶリピーターであった場合は、もしかしたら知り合いの誰かが、アクセス数を増やそうと奔走してくれているのかもしれない…そんな予想をすることも可能です。

過去の特定期間を取り出し、アクセス状況を見ることが出来る

たとえば1週間限定の集客プロモーションをうって、その結果をデータで見たいという時に、標準のアクセス解析ですと期間を取り出して見ることが出来ません。こうしたデータの抽出も、Googleアナリティクスではできます。

(これもおそらく、はてなカウンターで実現しているでしょう)

WEBサイトのコンバージョンを設定して、達成率や経路を調べることができる

たとえば特定ページへのアクセスを目標と設定して、訪問者全体におけるその目標への到達率を算出したり、目標に到達した訪問者に絞ってデータをチェックすることが可能です。もし特定のサイトからのリンク経由で流入した訪問者が、極めて高い目標到達率を示すのであれば、新しく外部サイトからのリンクを貼る際にどういった形で行えば効率的にコンバージョンとなるかがわかりますね。このように、コンバージョンを基準にした解析が行えることが、Googleアナリティクスがただのアクセス解析にとどまらないところです。

Googleアナリティクスを導入しよう

数々の便利な機能をもつGoogleアナリティクスですが、導入の手順はそれ程難解ではありません。Googleのアカウントを持っているなら、Googleアナリティクスのページからアカウント作成を選び、申し込み→サイト情報を入力というように進み、トラッキングコードというコードが表示されたら、それをWEBサイトのhead閉じタグの直前に貼り付けるだけです。

head閉じタグの時点で、head部分を弄れないレンタルサーバの場合やhtmlが全く分からないユーザは躓いてしまいますが、はてなブログの場合にはそういったユーザでも容易に導入ができるようになっています。

管理画面左メニューから設定を選び、遷移したページの詳細設定タブを表示。スクロールしていくとアクセス解析の部分にGoogleアナリティクス埋め込みというフィールドがありますので、先程Googleアナリティクス上でトラッキングコードが表示されていた上にあったラッキングIDという英数字の組み合わせ(UA-xxxxxxxx-x)をフィールドに入れて変更を確定するだけです。

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以上で設定が完了となり、次回からはアナリティクス画面でログインを押すと、WEBサイト分析の画面に遷移します。

 

今回紹介した内容はGoogleアナリティクスの機能のほんの一端に過ぎません。組み合わせ次第でもっと複雑な分析もでき、サイトの改善に繋げることができます。はてなブログだけでなく、他のサービスで運営しているWEBサイトの場合にもあてはまりますが、Googleアナリティクスの導入によって標準で付いているアクセス解析の数字を信じて毎日一喜一憂している状態を脱出し、攻めのWEBサイト運営ができるようになります。アクセス・コンバージョン率アップの第一歩と言えますので、Googleアナリティクスを是非導入してみてください。

最近のバージョンアップに対応した参考書リンクです。

おそらくZenbackがSEOペナルティとなっていた問題続報

はてなブログの標準機能で投稿下にZenbackをつけたら、Google検索に全く出なくなったという問題の続報。

問題を報告した記事に書いた通り、Zenbackの担当者にメール連絡した後1日ほどで対応したとの返信が届き、さらに1日経つとZenbackキーワーズからのリンクが無くなっていた。それでも、Googleのキャッシュには依然残り続けていて、その間Zenbackを設定したサイトはGoogle検索結果に滅多に出ていなかった(ブログのアクセスはしばらく一桁ベースだった)。

担当者からのメールがあったのが3月27日。WEBマスターツールをチェックしていると、4月17日から突然検索結果に表示されるようになったらしく、表示回数のグラフにも著しい変化として現れていた。

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条件について定かではないものの、ZenbackがSEOペナルティとなると、設定を解除してなお半月以上検索エンジンからのアクセスが見込めない。

この問題があなたのはてなブログにアクセスが無い理由の一端となっているかもしれない。怪しいと感じたら、Zenbackとの連携を解除して担当者に連絡したあと半月様子を見てみるべきだ。落胆してブログの筆を折る前に、試してみた方がよい。

Googleアナリティクス2倍バグについて声明が出るようになる

以前このブログでリポートした、特定の時間帯に閲覧するとGoogleアナリティクスの数字が2倍に表示されるというバグ。これについて、アナリティクス画面のトップに(ようやく)警告表示が出るようになった。

Universal properties created prior to December 2013 may temporarily report doubled Visits counts between the hours of 0500-0800 in the View timezone. This issue corrects itself automatically. We are working on a fix to address this issue as soon as possible. 

曰く、2013年12月以前にGoogleアナリティクスのユニバーサルアナリティクスを導入していた場合、設定しているタイムゾーンにおける5:00から8:00の間はアクセス数を倍にリポートしてしまうよ。それ以降は勝手に直るけど、我々はこのバグをできるだけすぐに直そうとしていますよ、とのことだ。

ユニバーサルアナリティクスと言えば、先頃4月頭にベータがとれて、正式版としてサービスが始まったもの。つまり昨年12月の時点ではまだベータ版だったわけで、人柱としてベータ版に飛びついたことの弊害なのかもしれない。

いずれにしろ、現状でも5:00から8:00を避けてチェックをすれば問題は起きないであろうし、該当時刻には数字が2倍になっているだけと認識できていれば良いわけである。通常の2倍の数字を見てぬか喜びするのにも慣れてきたところだが、実績スクリーンショットなど撮る際に不便なので早々に対応して欲しいところ。

PV(ページビュー)とアクセス数の違い

WEBサイトがどれだけの注目を集めているのかをはかる指標として、PV(ページビュー)アクセス数という2種類の指標があります。それぞれ意味するところが異なるのですが、「ウチのサイトは月間1万アクセスあります!」などの宣伝文句でも、よくよく聞いてみるとページビューベースの数字だった、というようなことがあり、語の意味が混同されている、あるいは意図的に誤用されているなど、注意が必要な場面が多々あります。この2種類の指標についてまずしっかりと把握しておきましょう。

PV(ページビュー)とアクセス数の違い

まずPV(ページビュー)についてですが、これは訪問者がWEBサイト上で訪れたページの数を表します。したがって、1人の訪問者があり、その訪問者が10ページを閲覧した場合のページビューは10になります。

一方アクセス数は、訪問者数とほぼ同じです。先程の例ですと、アクセス数は1となり、ページビューよりも訪問者数というのは少なくなります。ただ、アクセス数を純粋に訪問者数と言い換えることができないのは、1人の訪問者が別のタイミングに2回訪問した場合の、アクセス数が2となる場合が多いからです。アクセス解析ソフトウェアによっては、同じ訪問者の訪問を検出し1アクセスとする場合もありますが、アクセス数としてはじき出された数字は大抵の場合重複カウントのあるものです。

なお、厳密に訪問者数を表示している場合、ユニークアクセスという言葉も使われます。つまり数字の多さは、ページビュー ≧ アクセス数(トータルアクセス数) ≧ ユニークアクセスとなります。

PV(ページビュー)とアクセス数の使い分け

たとえばWEBサイトの役割が会社やプロジェクトの広告周知である場合、指標として理にかなっているのはアクセス数です。WEBサイトの集客を上げる施策を行って、その成果をはかる場合も、アクセス数を調べるのが適当だということになります。

それに対して、ページビューはWEBサイトに掲載する広告の売り込みなどで意味をもつ指標です。アクセス数1でページビューが10である場合、ページに掲載した広告が10回表示されるわけですので、同じアクセス数1でページビューが1の場合と比べ、広告の露出は10倍になるわけです。これをアクセス数ベースで語ろうとすると、どちらのケースでも広告掲載枠の価値が同じとなってしまい、広告主としては自社の広告がどれだけ見られのか計算して掲載枠を買うことが出来ません。

PV(ページビュー)を上げる施策の意味

WEBサイトのアクセス数を上げる施策もあれば、ページビューを上げる施策というものもあります(前回このサイトでも手を付けましたね)。先程も述べたように、広告のリクエスト数を上げたいときには、アクセス数の向上だけでなく、ページビューの向上にも手を付ける必要が出てきます。

また、WEBサイトからのお問い合わせや商品購入などのコンバージョンを上げたい場合にも、ページビューの向上施策は意味を持ちます。その際に気をつけなければならないのは、たとえばページビューが1ページから10ページ、10倍になったところで、10ページのうちコンバージョンに繋がるページが1、2ページという状況では、それはコンバージョン率の大々的な上昇には繋がらないということです。つまり、どのページにもコンバージョンに繋がる導線をきちんと用意しておくということが、大前提であると言えます。

PV(ページビュー)の向上には様々なメリットも

ページビューが向上すると、アクセス数にも好影響が及びます。まず、1人の訪問者あたり1ページではなく、沢山ページを見てもらえることで、その訪問者がリピーターとなってくれる可能性が上がります。訪問者の心に響くページが数ページもあれば、サイト名が訪問者の記憶に残ったり、ブックマーク登録などに繋がる可能性が増えるわけです。

また、訪問者がソーシャルメディアを利用していた場合など、サイトの紹介をしてくれる可能性があります。それにより、新規訪問者の獲得にも繋げることが出来るわけです。1訪問者あたりのページビューが1である場合に、そのページが余程気に入られないとサイトが紹介されることはありませんが、10ページビューに増えれば、そのうちのどれかのページが気に入られ、紹介してもらえる可能性があるわけです。

ページビューが増えると、そのサイトの信頼度が増し、コンバージョンまでの心理的障壁が取り除かれ易いという効果もあります。検索エンジンなどから飛んできて、初めて訪れたページの商品を購入するというのは不安なものですが、導線を作りサイト内で回遊させることによって、訪問者の不安を解消させるという一つのテクニックにもなるわけです。

訪問者あたりのページビューを上げるため、はてなブログにカスタマイズを加える

はてなブログに関連記事表示機能をつけるzenbackが、場合によってはSEOにおいて悪さをするということが判明したため、ブログから外すことにした。しかしながら、関連記事が表示されなくなってしまうことで、訪問者あたりのページビューが少なくなり、直帰率も多くなる。それでは訪問者あたりのコンバージョン率が下がり困ってしまうので、何かしらの対策をとらなければならないと考えていた。

訪問者あたりのページビューと言えば、はてなブログのカテゴリリンクのそっけない見た目も、ページビューを下げる原因となっていると感じていた。そのため、関連記事表示とカテゴリ表示両方についてカスタマイズを紹介している以下のエントリを見つけたときに、これはうってつけなのではないかと思い飛びついた。

はてなブログ カスタマイズ お役立ちツール まとめ(2014春) - マトリョーシカ的日常

関連記事表示機能を復活させる

紹介されているものの内、関連記事関係のカスタマイズは、以下のページ作者さんのスクリプトを採用し実現した。

ぼくのかんがえたさいきょうの「あわせて読みたい」ウィジットを作ってみた - 太陽がまぶしかったから

導入にあたって特に困難も無く、カスタマイズの記事下部分にスクリプトを追加するだけで動作してくれた。jQueryスクリプトではないので、CDNの呼び出しも要らない。

このスクリプトは、zenbackよりも余計なリンクを増やさず、Linkwithinのように他サイトへのリダイレクトを挟まない。デフォルトではページサムネイルをリンクの横に出すようになっているが、この部分がページの読み込みを遅くする可能性があるので、様子を見て不要と感じたら外そうと思う。

カテゴリリンクをタグクラウド状にする

カテゴリリンクははてなブログの標準のものであると、カテゴリ数が多くなってきた時に視認性が悪くなる(たとえば、秦野でSEOなどしつつ神奈川県ネタブログのカテゴリ数を数えて欲しい)。そこで以下のサイトのスクリプトを用いて、タグクラウド状にして目を惹き易いようにした。

【改訂版】はてなブログ サイドバーのカテゴリ表示をタグクラウドにする! - TMD45INC!!!

注意書きとしてあるように、2013年12月のアップデート以降、はてなブログでは各種スクリプトをページの最後で実行する仕組みになったので、jQueryを動かす場合はCDNなどで読み込まないといけない。CDNのアドレスはサンプルのものでは動かなかったため、Googleのものに変更してフッター部分に貼り付けた。フッター部分でもスクリプトは問題なく動作する。

 

以上の変更により、導入間もないながらページビューの改善効果が出ているようだ。ページビューの改善にはSEO的な効果は無いが、訪問者あたりコンバージョン率の向上や、ソーシャルメディアでの言及率の向上などにつながる。今回紹介したようなカスタマイズは、何より優先して行うことをお勧めする。

はてなブログでzenback登録→検索結果に出なくなる(seo的逆効果)

はてなブログの標準機能として、記事下に各種ソーシャルボタンやzenbackなどのパーツをつけることが出来るというものがある。zenbackにサイトを登録する場合、通常であればメールアドレスとパスワードを登録して、さらにパーツを貼り付けるサイトのアドレスを送信しなければならない。はてなブログの場合、これを代行して行う為、文字通りワンクリックでzenbackとの連携が可能になる。心理的障壁が低い。

zenbackに登録するとどうなるか

zenbackに登録することで、自分のブログの記事の下に関連記事が表示できる。他サイトの記事へのリンクもつくのだが、自サイト記事も画像サムネイル付きで表示してくれる為、はてなブログに無い関連記事表示機能の実現手段ともなる。

zenbackに送信された記事は、zenbackキーワーズというキーワードのリンク集にリンクが貼られるようになる。たとえば、「秦野市」というキーワードが検出された記事は、zenbackの「秦野市」キーワードのページからリンクが貼られることになり、検索順位が高いページからの流入効果が期待できるようになる。通常個人ブログが「秦野市」というキーワードで高い位置につけることは無いが、zenbackを間に挟むことで、検索結果の上位しかチェックしないWEB閲覧者がブログにやってくるという現象が期待できるのである。

zenbackからの流入実数

検索結果の上位から流入してくれるならば、ページのアクセス数も劇的に増えることだろう。そう思って導入すると、実際はなかなか期待通りにはいかない。そもそも月間3000ヒット程度である秦野でSEOなどしつつ神奈川県ネタブログにおいて導入したところ、一ヶ月でzenbackからの流入は5ヒットに満たない数であった。さらに、アクセスアップの足しにならないだけならともかく、その内に真逆の効果が出始めた。

zenbackはオリジナルコンテンツになりすます

Googleの提供するWEBマスターツールにおける、zenback導入前後の検索結果表示数の変化をスクリーンショットに撮った。

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このとおり、zenback導入タイミングに合わせて検索結果として表示されなくなってしまっている。

原因を分析するヒントとなるのは、それまで検索結果上位に表示されていたキーワードで検索したときに、オリジナルのブログがヒットしなくなり、zenbackキーワーズに抽出されたブログの文章がヒットするようになっていたということ。

Googleはいわゆるコピーコンテンツについて、オリジナルの文章をコピーしたページを検索結果に出さないようにして、検索のクオリティを保っている。通常であればオリジナルコンテンツがあるサイトと、そのコンテンツをコピーしたサイトがあったとき、コピーサイトを不正と判断してペナルティを与えるのだが、zenbackに関してはドメインの強さや被リンクの多さもあって、文章コピー先のzenbakキーワーズのページをオリジナルと判定してしまったようなのである。庇を貸して母屋を取られてしまったようなものだ。

zenbackを解除する

そこで、対策を講じる為に、はてなブログのzenback送信チェックボックスを外してみた。それでも、一週間程は変化が無く、zenbackキーワーズからのリンクが貼られて残っている。そこでさらに、zenbackの担当者に問い合わせて、zenbackに貯められたコンテンツを削除してもらうよう要請した。要請から丸一日程で担当者から対応したとの連絡が入り、さらに一日程待つとzenbackキーワーズページからのリンクが無くなっていた。

ただし、Googleによる検索結果のキャッシュ期間があるため、さらに一週間程はキーワードで検索時の一覧画面に、オリジナルサイトの文章中のキーワードがハイライトされて並んでいた。

さらに一週間程待ったと思うが、zenbackがヒットしなくなり、Googleのキャッシュからも落ちたと判断ができた。けれども、一度落ちたオリジナルサイトの検索順位が回復せず、アクセス数が低調なままになっている。zenback以前は高順位で表示されたキーワードでも、表示されない。コピーサイトの烙印だけが押されたまま残ってしまっている状態だ。

zenbackが逆効果となった理由の考察

zenbackを入れて、今回の現象と同じく検索結果に表示されなくなったというケースはぼちぼち見かけるが、多数派というわけでは無さそうである。つまり、ある種の条件が重なったときに、zenbackが逆効果となるのではないかと思われる。

今回この現象が起きたサイトについては、zenbackキーワーズページに掲載されているサイトの殆どがうちのサイトというケースが多々あった。たとえば、キーワード「秦野市」など。つまり、キーワード「秦野市」のページのコンテンツの殆どはオリジナルサイトと一致しており、Googleとしてはこの2つのページを両方検索結果に出すことがクオリティの低下に繋がると判断していたのだろう(判断が機械的なものであるにしろ)。

つまり、専門性が高く、扱う話題について同様に発信しているサイトが少ないというケースで、このようにコピーサイト認定がされてしまい易いというのはまず一つの予想だ。

それ以外の予想としては、zenbackのキーワードページ単体よりもオリジナルサイトに向けられたリンクが少なかった為、コピーサイトと見なされた可能性もあるかと思う。

ちなみに、オリジナルサイトのコンテンツが著しく少なかったから、あるいは開設間もなかったから評価が下げられたという可能性は一切無い。既に150エントリ程は書いて用意していたので。

いずれにしろ、完全にオリジナルのサイトを後からコピーしたサイトの方が検索結果で上位になるという現象にはお目にかかったことが無かったため、こういう事が実際に起こりうるという勉強にはなった(上手くすれば、他人のコンテンツをコピーしてオリジナルページよりも上位に出す事が可能という事ですよ?zenbackがそれをやって商売にしているのではという気もするけれど)。

zenbackは入れた方が良いのか

zenbackを導入した方が良いのかであるが、上記のような逆効果があり得るということも考慮した上で、検索エンジンからの流入と比べて大量の流入効果が期待できる場合は、入れても良いという事になるだろう。

たとえばアクセス解析データで、検索エンジンからの流入が元々非常に少ない場合には、zenbackを導入しても特にデメリットが無い。

また、自分のサイトが扱っている話題が、他のサイトでも多く扱われているものであるならば、コピーコンテンツ扱いされる可能性は低くなるかもしれない。その上、zenbackキーワードページ以外の同じ話題を扱ったサイトからのリンクも稼げるので(一応、このリンクはnofollowとなることに注意)、アクセス数収支としてはトータルでプラスになる可能性もある。導入してみるのも良いだろう。

 

まあ、はてなブログが標準機能で関連記事表示をつければzenbackは外せるのにというケースも多そうではある。はたして関連記事表示はそこまで実装が難しいものなのか。

本当に最低限のSEOは行うべき…でも深入りはNO!

一般人が認識するところのSEOというのは、WEB上で宣伝を行い、ホームページにやって来る客の数を増やすといったところではないでしょうか。

まさしくそれはSEOがもたらす(かもしれない)効果の一つです。SEO業者からの営業に企業の意思決定者がクラっと来てしまうのは、何より現状の企業ホームページの集客力に満足しておらず、まだ伸びしろがあると感じているからでしょう。

しかし、SEOのテクニックを用いて改善することが出来るのは、何もホームページのアクセス数だけではありません。検索エンジンからホームページにやってくる訪問者のコンバージョン率なども向上させることが可能なのです。

逆の見方をすれば、全く対策を行っていないホームページというのは、検索エンジン経由の訪問者の多くが商品に興味を持つでもなく、お問い合わせをする必然性があるわけでもない、ただの無関係なWEB閲覧者なのです。検索エンジンへの登録はノーコストでされるわけで、対策をせずに放ったらかしで置いておくことは、折角のビジネスチャンスを逃がしてしまうことに繋がります。そこで、最低限のSEOは行うことをお勧めします。

SEOでのアクセスアップをうたうこのページがそのようなことを主張して良いのかとお叱りを受けそうですが、SEOに費やす手間にも大小があるわけで、微小な手間にすら全く手を付けていないホームページについて、アクセス・コンバージョン率が少なくても弁護のしようはありません。非SEOのWEBマーケティング中心で集客をすると決めた場合でも、検索エンジン最適化で改善できるところは改善、そして深入りしない。これが肝心です。